「柿くへば 鐘が鳴るなり 法隆寺」
とは、正岡子規が詠んだ有名な秋の俳句。
こちらオホーツク・雄武町はもはや冬への秒読みが始まっていますが(※あくまで個人的感想です)、世間一般的には秋が深まりつつある頃でしょう。
ご存知の方もいらっしゃるかもしれませんが、竹中T実家は柿農家。柿のおかげで今の僕があります。
そしてこれまで、どこに勤めているときも、一緒に働いている方に少しだけお配りしたりしています。
お配りした時によく
「柿ってどれ(いつ)ぐらいが食べ頃?」
と、聞かれたりするんですが、ウチの柿は脱渋されているので、
「お好みでどうぞ」
って言っちゃいます。
やわらかいのを楽しむも良し、固めでパリンとした食感を楽しむのも良し。
僕は個人的には固いものが好きで、柔らかくなってきたらちょっとガッカリします。
そんな時は冷凍庫に放り込んでシャーベットにして食べたりします。まあ、「お好みでどうぞ」です。
一般的に流通している柿は「渋柿を脱渋したもの」がほとんど。つまり、出荷までに「脱渋」という過程を挟むことになります。ひと手間増えることになりますね。
柿渋の成分は「柿タンニン」と呼ばれるポリフェノールの一種。
そして、「脱渋」と言っても「柿タンニン」を取り去るのではなく、「水に溶けないように変化させて、舌で渋味を感じなくさせている」だけ。ポリフェノール成分は柿の中に残っています。
この「水に溶けないようにする化学変化」を促進する方法を、昔の人が経験を積み重ねて(焼酎につけて袋に入れ、お風呂につけたりしますよね?)見つけ出したってスゴイですよね!
ちなみにポリフェノール成分は美容と健康に良いとされています。また、柿は二日酔いに効くとも。
そんな良いところいっぱいの柿。もっとたくさんの方に食べてもらうために、以前両親に、
「ネット通販とかすればいいのに。」
って伝えた事があります。でも、個別通販だと商品価格に対して送料の割合が高くなっちゃうみたい。なかなか難しい問題です。
スーパーなどにいろいろな果物が並んでいても、
「お!柿がある!絶対買っていこう!」
とはなりにくい柿。
わざわざ皮を剥かないといけないのもマイナスポイントかもしれませんね。
選んでもらう優先順位が2番手・3番手になりがちな柿。
1番にならなくても良いところはいっぱいあるのです。